ほしとかぜ

星座

君は気づいていたんだね僕が僕であることに 君が君であるのと同じように きっと君は優しいから 目印になるようにと夜空に散りばめた星の名前を教えてくれたのかい どこにいても思い出せるように ちゃんと憶えているよ

誰のための法なんだ常識が僕を縛る いったい何のための法なんだ日常が自由を追いやる 僕は忘れっぽいきっと、すぐ忘れてしまう(うそ、忘れたふりをしただけだ) 僕は怒りっぽいきっと、目をつむることは出来ない(ほんと、理不尽なことは嫌い) 感情が僕を…

花瓶

冷たく、ヒンヤリとした陶器の花瓶が言う 「死を思え」 誰に向けてではなくその言葉を外へと発散している しかし、その冷気はそれとは裏腹にとても美しい 生けられた花が野生の精気をたたえたままただその冷気によってか美しくそこにあり 静かに静かにゆっく…

約束の場所

僕たちは変わらないと誓ったずっと変わらないと誓ったんだ 目の前には10年前と変わらない君がいた あの日空が降ってきたあの日 すべてはあの青の中にのまれた 僕は激しい動悸とうれしさとで息をするのも苦しい 青い空が降ってきてそしてすべてのものを白い光…

私は誰いったい誰になるの あなたは 分からなくて、聞いてみたの 誰に何を 分からなくて必死につくってみたの 手探りでつくりあげてみたの そう創作とは自己欠如の肯定である でも… 何をつくったの 誰につくったの そう、詩とは拡散する自己イメージである

自然

自然が好き目を見張るような大自然の絶景から足元に咲く名もない花の健気な美しさまで 朝わくわくするような昇り陽のゆっくりと色づいていく世界から気怠い午後の後退的な夜と昼との入れ替わりまで 世界にまるで不自然なことはない 君に惹かれるのは自然なこ…

難解な詩はいや彼女は言った 楽しいことが好き彼女は微笑んだ 人を蔑めることは嫌い彼女は目を伏せて そして口を噤んだんだ 照れくさいから好きって言わない彼女は無邪気に笑った でも幸せだと不安になることがあるの彼女は目を逸らして空を見た 難解な思い…

都会の夜

時が空間が思考が 君と僕を隔てる 都会の生活今が収縮する 君の不安と僕の孤独が街の輪郭をなぞる こんな暗い夜には君にそばにいてほしい 都会の夜が君と僕を隔てる 光が微かに拡散する闇が拡大をつづける すべての存在が収縮する こんな不安な夜は君がそば…

人生観

死にたいとは思わないけど、死にたくないとごねる訳でもない ただ人生があるだけだ 生きる希望があるそこには幸せがある ただの幻想にすぎないのかもしれない しかしまたその幻想に浸っていたいと思うのもヒトだろう 幸せなんて語るものではないただそこにあ…

物語

君は言う死ぬまでにやりたいことが沢山あるその一つが 「いつか、自分の本を出してみたいの」 君は言う 「どんな形でもいいからそれを形にしたいの」 僕は思う 君の中にどんな物語が潜んでいるんだろう君の中にどんな想いが潜んでいるんだろう 君の紡ぐ言葉…

夢を見たそう久しぶりに夢を見たもう夢なんて見ないような毎日を繰り返していた 機械的に寝るもう疲れを取るためかどうかも分からなくなっていた でも、どうしてだろう 突然に彼女の夢を見た彼女は笑っていたのかなそれとも怒っていたのかな 彼女の顔が目の…

YOU

君に触れてしまったら何か壊れてしまいそうで 君を感じてしまったら僕はうれしくてそれだけでもおかしくなってしまいそうで 大切にしたいと思うほど愛おしいんだ もう、君に出会ってしまったから君がいない世界なんてもう過去になってしまう訳で 今の僕の世…

うずき

この感情に実感が欲しいこの胸の奥に生まれた、このうずきをどうしても言葉にして伝えたいんだ でも、この言葉を伝えたら何だか終わってしまうのが怖くて… そのままでいるのも気持ちが溢れてきてどうしようもなくて もちろん君のこともこの気持ちも大切に思…

星について

夜空に瞬く数え切れないほどの星その輝きに僕らは惹かれその輝きに僕らは願いを込める きっと、あの無数の星の中には僕の願いも叶えてくれる星もあるはずだ そう、星降る夜に僕は決意を新たにしたんだ あの輝く星たちに誓ったんだきっとあの夜空から見ていて…