私の家

春には花が咲きほこる
家に住もうと思う

むせるような花の香りに
うれしさを覚えて

穏やかな陽の光の中に
子供たちを遊ばせて

隣に掛ける君と
顔を見合わせて
お互いに笑い合うんだ

そう、かつての吟遊詩人が
歌ったような甘い生活

暖炉に火を灯して
君は花瓶に花を飾る

僕ら同じ夢を見て
いつしかその懐かしさに
いっぱいになって

人生の終わりには
そっと君の頬に手を添えて
そして目をつむろう

そうやってこの命を返そうと思う