かがやき

生きる

生きる事の意味が最近少しずつ分かって来た気がする 美しいもの、心地よいものを残していく努力をする事なのかもしれない 「月の光も雨の音も恋してこそ新しい色と響きを生ずる」(永井荷風) もしかしたら生きる事って恋をする事なのかもしれない 先人のそ…

存在

光のおもかげを捉えるもう、とうの昔に行き去った幻影に 僕らの思考はゆれ動く 影の実体を掴むその波打つ鼓動に光を当てようとして 僕らの思考は飽和する 心地よい疲れが残るんだ 考えあぐねてぐちゃぐちゃになった僕の頭は それでも何かを求めて終いには停…

まぼろしかなたゆたって、呼吸して ここにいるよ 口をつぐんだままでそっと手を伸ばした つかめるかな ゆらりゆらり 手を伸ばした距離にあなたがいたからうれしくて、うれしくてギュっと抱きよせたの

あくび

君がうまく笑えない日には君を笑わせてあげられる自信などはないけどそれでも君が楽しくなるように笑っていようと思う そんなことを思っている夜のとばりに何かが凝り固まる 呼吸は必然的にゆっくり大きくなる 僕ら身を寄せ合ってお互いの体温にホッとするん…

多く

もっともっとと必要以上を望んだ人を私は知っている でも、多くを欲した人のその後を私は知らない 多分、あれは私の幻影だったのかもしれない 「もし今日、世界がほろんだらどうする」 なすべきことをし終わりを迎えようと思う そしてきっとぼくはこう答える…

いびつ

いびつなものまで愛そう 間違ったとしても引き返して正しい道を進めばいい 見上げる空はただ優しくて 溢れそうなものを抑えるように 仰いだ空をそのまま見続けたんだ

汽車

あの日のノスタルジーの風景に思いを馳せて 汽車がモクモクと白煙を巻き上げる遠くの方の鉄道橋を行きすぎる 影のようにまで落ち着いたアーチのシルエットに汽車の窓から灯火が溢れる 乗客は様々で、小さくでもすごく精巧な作り物のようにも映る あたり全体…

成長

きれいなピアノの旋律に花がふってくると思うふわふわとたゆたってキラキラと輝いて 白い光を乱反射して きっと夢中で歩いてきたんだもの君にふってきたんだと思う 雨は土をうるおして光は緑をはぐくんで 君は大きくなった 闇が孤独に気づかせて光の輝きを強…