2017-09-25 いびつ かがやき 詩 ポエム いびつなものまで愛そう 間違ったとしても引き返して正しい道を進めばいい 見上げる空はただ優しくて 溢れそうなものを抑えるように 仰いだ空をそのまま見続けたんだ
2017-09-25 汽車 詩 ポエム かがやき あの日のノスタルジーの風景に思いを馳せて 汽車がモクモクと白煙を巻き上げる遠くの方の鉄道橋を行きすぎる 影のようにまで落ち着いたアーチのシルエットに汽車の窓から灯火が溢れる 乗客は様々で、小さくでもすごく精巧な作り物のようにも映る あたり全体が燃える夕日の色に染まり行き交う少年少女の頬をオレンジに染める 僕はそんな絵画を眺めている 細胞の一つ一つが憶えている時が充満する 流れる時間の中目の前の静止した時に想い馳せた そう、もう黄昏時はとっくにすぎた
2017-09-25 成長 かがやき 詩 ポエム きれいなピアノの旋律に花がふってくると思うふわふわとたゆたってキラキラと輝いて 白い光を乱反射して きっと夢中で歩いてきたんだもの君にふってきたんだと思う 雨は土をうるおして光は緑をはぐくんで 君は大きくなった 闇が孤独に気づかせて光の輝きを強めて 君は大人になった 花のように美しく今咲きほこる君よ どうかどうか僕のこの世界を祝福しておくれ 僕は今君のそんな歌を聞きたいんだ
2017-09-24 星座 ポエム 詩 ほしとかぜ 君は気づいていたんだね僕が僕であることに 君が君であるのと同じように きっと君は優しいから 目印になるようにと夜空に散りばめた星の名前を教えてくれたのかい どこにいても思い出せるように ちゃんと憶えているよ
2017-09-24 法 ポエム 詩 ほしとかぜ 誰のための法なんだ常識が僕を縛る いったい何のための法なんだ日常が自由を追いやる 僕は忘れっぽいきっと、すぐ忘れてしまう(うそ、忘れたふりをしただけだ) 僕は怒りっぽいきっと、目をつむることは出来ない(ほんと、理不尽なことは嫌い) 感情が僕を縛る あの日の涙は忘れてしまった(うそ、それを糧に進もうと思う) どうにもならない想いは少し吐き出してまた新鮮な空気を吸って 僕はまた感情を忘れようとする(…絶対に忘れたくないんだ)
2017-09-24 花瓶 ポエム 詩 ほしとかぜ 冷たく、ヒンヤリとした陶器の花瓶が言う 「死を思え」 誰に向けてではなくその言葉を外へと発散している しかし、その冷気はそれとは裏腹にとても美しい 生けられた花が野生の精気をたたえたままただその冷気によってか美しくそこにあり 静かに静かにゆっくりと朽ち果てていく 枯れ落ちた花弁の一枚にさえその美しさは宿っていて朽ち果ててもなおそれを讃えている 「死を思え」 きっと次に生けられる花もこのように美しく散って行くのだろう
2017-09-24 約束の場所 ポエム 詩 ほしとかぜ 僕たちは変わらないと誓ったずっと変わらないと誓ったんだ 目の前には10年前と変わらない君がいた あの日空が降ってきたあの日 すべてはあの青の中にのまれた 僕は激しい動悸とうれしさとで息をするのも苦しい 青い空が降ってきてそしてすべてのものを白い光にのみこんだ そんな記憶ももう輝きも落ち着いて そんな景色もあせて嘘のような気さえする 僕はいったいどこへ行こうというのだあなたさえ忘れて かなしいのは、きっと僕のせいだ